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霞沢砂防ダム建設現場

5月20日に雪も消えてきたので霞沢砂防ダム建設現場を見に行ってきました。

去年秋、工事用道路の復旧をした場所は写真1~4番目のように再び土砂が出て道を塞いでいました。

この冬は極端に雪が少なく、いつもの年に比べ雪崩規模が小さくダメージは少なかったです。

ダムサイトの下流には十数か所崩れがありますが、これらからも土砂流出は少なかったようで、この傾向はダムサイト上流でも同じと見られ、どちらかというと土砂の供給量よりも河床浸食が卓越した状況だでした。

従って写真5、7(予定ダムサイト)番目のように河床が下がり、護岸の根固め部分が出始めています。去年の晩秋には写真6番目のように護岸には多量の砂礫を積み上げ護岸保護をしましたが、一冬でかなり河床が下がってしまいました。

本来、渓流の河床は上がったり下がったりを繰り返すのがあたりまえですが、今こんな状態だと梅雨が始まればもっと深刻になるだろうと思っています。

写真8番目は崩れた土砂が川にせり出し本流に削り取られた断面ですが、こういった崩れは一時的に川をせき止めます。この川にはこのような場所が沢山あるのですが、こうゆう場合は川幅が広いほど下流へのダメージは少なくなります。

しかし、ここでは写真9番目のように川の中に道路をつくることで川幅を大きく縮小させています。また、この部分の河床緩斜面は下流にある砂防ダムによる土砂調節範囲となるところで、砂防理論から見ても矛盾したことをしています。しかも崩れによる押し出しが当然道路にも乗り上げることになり最悪の条件が揃っていることになります。

このように毎年復旧したり壊れたりを繰り返し、年に数億円を使うという馬鹿なことをしているのです。こんな山奥にダム計画を立てれば当然そうなりますが、国民の税金を使う側はお構いなしということです。

今後、梅雨後の状態を注視し、計画中止の要望を出していくことが必要だと考えています。


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