水殿沢/霞沢川 魚類の産卵状況
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10月31日に、水殿沢と霞沢川にサケ科の産卵状況を見に行ってきました。
水殿沢は今年7月豪雨による土石流で大量の土砂がダム流れ込みに堆積し、全く流れがダムにつながっていませんでした(写真)。当然いつもなら産卵が見られるのだが今年は全くダメで、ダム湖からの登り口の伏流部にも魚が集まっていませんでした。原因は分かりませんがこれから産卵遡上時期に向かうのか再度確かめに行かなければなりません。また、東京電力には川の連続性の確保の処置をとるよう申し入れをする必要があります。
その足で霞沢川にも向かいました。晴れ続きなのになぜか霞沢の水量が多く、遡上魚の確認が難しかしく、今回は確認は0でした。その後、霞沢砂防ダム工事現場を見に行きました。現場の人の話だと最近奥の方に雨が降ったらしく水量が増えたということです。
工事は左岸ダム本体脇の崩れ防止の金網張の工事が行われていました。紅葉も終わりに近く葉が落ちてきたので山腹の地形が分かりやすくなり、尾根状に見える部分は上部稜線付近から稜線崩壊を起こしその砂礫がこんもりと堆積したことが見て取れます。つまりこの金網張りの現場は上から落ちてきた土砂が堆積しているところで今後長い間堆積した土砂の移動が続くところです。こんな場所にダムを造るということは、崩れ防止の工事を今後たびたび入れなくてはならなくなるということを意味します。ここにとどまらずこの谷はダムサイトまでの間に13か所以上同様な場所があります。
つまりダムを造れば終わりというのではなく、ダムに付随する工事が今後続くということです。無駄なダムつくりは無駄な税金の使い道をつくいるということであり、人の目に触れにくい場所で税金が使われているということです。こんなことをやっている余裕はこの国にはないはずですが、お役人さんはどう考えておられるのでしょうか?
全く魚がいないのはおかしいと思い、梓川本流を調べてみました。大分下がったところで産卵している魚を発見。写真はブラウンとヤマメ?イワナかも?が混成でやっているところです。雪がちらほら舞う寒い中で水中写真を撮るために頑張ってみましたが、なかなか難しかったです。結果、カメラを見ずに鎮める時に逃げたブラウンが戻るまでバッテリーが持ちませんでした。条件にもよるが、1時間弱のバッテリーでは少し難しいかも知れません。
今回の調査では霞沢への遡上が0匹でしたが、去年は1匹、一昨年は5匹くらい。原因はここ10年間産卵時に工事を続け泥水流を流してきたことで、卵の孵化率を下げたことだと想像できます。ダムサイト前後のイワナの確認もできていないので、もしこのままの状態が続けば、国交省の責任追及もせざるを得ないことになるでしょう。今後も調査を続けなくてはなりません。
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